右胸全摘手術から4日後、無事に退院することができました。1週間の入院生活は、長かったようなあっという間だったような不思議な感覚です。
1週間前まであった右胸がなくなったショックは、私はあまり感じませんでした。それよりもがんが取れたこと、リンパ節への転移がなかったことがうれしかったです。
今後の治療については、後日、主治医から話を聞くことになっていました。がんのタイプはそのときに教えてもらえるとのこと。聞くのは怖いですが、聞かなければ治療が進められません。
今は乳がん患者は増えています。
この記事がこれから乳がんの治療を受ける方、治療中の方のお役に立てることを願っています。
右脇から右胸の二の腕にかけて感覚が鈍い

右胸全摘手術から4日後の回診も早朝6:30でした。この時間が主治医がいちばん動ける時間なのだろうと思いましたが、「ちょっと早すぎでは?」と思ったり。
術後すぐは気づきませんでしたが、数日たつと右脇と右の二の腕の感覚が鈍いことに気づきました。触ってみても自分の体ではないような感覚です。人の体を触っているような感じ。
回診時に主治医に聞いてみると、センチネル生検をしたためだろうとのことでした。徐々に感覚は戻ってくるという話を聞き、安心しました。
退院したら、シャワーもOKになりました。自宅で一人で傷を見るのは少し怖い感じもしましたが、これは慣れないといけないことなんだろうと思いました。
主治医は少しとっつきにくい雰囲気があるため、がんの大きさなどを聞くことを忘れてしまいました。リンパ節には転移はないということだけ、聞いていました。
私は胸の再建手術を希望していたので、再来週に形成外科の外来を受診するように指示されました。このときに、次回の乳腺外科の受診を聞き忘れるという失態。
きっと有能な医師だと思うのですが、クールすぎて聞くのをためらってしまいました。

乳腺外科の医師は、とにかくクール。
でも、すごく優秀な医師だと思います。
入院中に感じた栄養バランス

1週間の入院中に感じたのは栄養のバランスの良さです。自宅にいるときは一応考えて食事を作っていましたが、食材に偏りがあったり、面倒で品数が少なかったり。
入院中の食事は栄養バランスが工夫されていて、いろいろと勉強になりました。「退院したら、食事も気をつけよう」と思いました。

病院食っておいしくないイメージがありました。
でも、実際はとてもおいしくてびっくり!
入院時に持っていってよかったもの

出産以来の入院で、準備の段階で何が必要かだいぶ迷いました。いろいろな方のブログも読んで、準備を進めたつもりです。
入院時に持っていってよかったものは以下のものです。
・ティッシュ
・マスク(多めに)
・ウェットティッシュ
・除菌ジェル
・除菌シート
・ハンドクリーム
・メモリ付きのコップ(薬を飲むときに必要だった)
・ブランケット
・レギンス(寒さ対策)
逆に必要のないものもありました。
・ハンガー
・S字フック
・ストロー
・ペットボトル用ストロー
・シャンプー
・トリートメント
・ボディソープ
私が入院した病院は、ベッドに物をひっかけることは禁止されていたので、S字フックは使えませんでした。シャンプーやトリートメント、ボディソープは備え付けのものがあったので、こだわりがなければもっていかなくてもよかったかもと感じました。
ただし、病院や手術の部位によっても持ち物は変わってくると思います。
今回のように全摘手術の場合は使わずに済んだものも、5月の胸の再建手術のときは必要だと感じたものもありました。こればかりは、あなたの必要に応じた準備が必要だと思います。

私はできるだけ荷物は少なくしたい派です。
なくても大丈夫なものは持っていきたくないかな?
退院手続き

10時前に看護師さんが退院の書類を持ってきてくれました。夫にもある程度の時間は伝えておいたので、スムーズに退院手続きを行うことができました。
1週間ぶりに夫に会えたときは、とてもうれしかったです。今までお互い自宅で仕事をしていたので、こんなに離れることはほとんどありませんでした。
夫も同じような感情だったようです。少し気恥しいような、初々しいころに戻ったような気がしました。
退院時も弟が車で家まで送ってくれました。近所に住んでいる弟もコロナ禍のため、在宅勤務になっていました。だから、少しの時間を作ってくれて私を送ってくれました。
とても助かりました。

家族の顔を見ると安心します。
特に夫に会ったときに、そう感じました。
久しぶりの自宅はやっぱりいいね

10:30頃には帰宅できました。久しぶりの自宅に、心の緊張がほどけるような感覚を感じました。「それだけ気を張っていたんだ」と後から気づきました。
夫といろいろな話をゆっくりして、あらためて「自宅はいいな~」と感じました。昼食も焼きそばですが、自分で作ることができました。夫は「無理しないで」と言ってくれましたが、自分がどこまで何ができるかを知りたくて。
洗濯は夫がしてくれました。やはり腕を上げる動作は脇がつれて痛みを感じたからです。
でも、簡単な食事なら作れることがわかりました。しばらくは夫が買い物に行ってくれることになりました。
息子もバイトから帰宅後、私の様子を見て安心したようです。「家族に心配をかけてしまった……」と申し訳ない思いにもなりましたが、この際なのでいっぱい甘えてしまおうと思いました。
右腕はときどきだるくなりますが、胸の痛みもじんわりと痛む程度。これなら痛み止めを使いながら生活できる!と、少し自信も取り戻せました。
右胸にはティッシュエキスパンダーが入っているため、ぶつけないように気を付けました。寝るとき、右胸の重み(生理食塩水)を感じますが、自宅のベッドはやはり落ち着きます。
退院後の生活が本当の治療です。まだ、先のことは見えませんが、少しずつでも自分にできることをやってみることもリハビリにつながります。
痛みのあるときは無理はできませんが、体と心を整えるためにも少しずつ自分のペースを探っていくことが必要なのかもしれません。

息子にも会えてうれしかったです。
コロナ禍の入院だったので、面会はできません。
家族のありがたさを実感しました。
退院後の様子については、また今度お話ししますね。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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