2021年1月右胸全摘手術、5月に自家組織での再建手術を受けました。この記事は、当時の記録を読み返しながら書いています。
前回はコロナに感染し宿泊療養していた息子が帰宅したお話をしました。
息子は軽症でしたが、味覚と嗅覚が戻っていませんでした。濃厚接触者の夫と私は、まだ家から出ることができませんでしたが、ようやく2週間の自宅待機期間が終わりました。
私は全身の痛みがひどく、その中でも家事を頑張っていたつもりでしたが、夫には理解しにくい状態だったようです。家族に理解してもらえないことに気づき、とても悲しく感じてしまいました。
この記事がこれから乳がんの治療を受ける方、治療中の方のお役に立てることを願っています。
退院221日目|乳房再建手術96日目|自宅待機は今日まで

ノルバデックス服用192日目です。
濃厚接触者になった夫と私は、今日まで自宅待機です。腰痛がひどく、右足も少ししびれを感じていました。体のいろいろな部分が痛くて、特に腕に術部側の腕の上げ下ろしはきつかったです。
この体の痛みが何とかならないのか……と思うのですが、乳腺外科の主治医に話すと「じゃあ、薬をやめますか?」と言われてしまいます。「薬をやめたら、がんの治療はどうなるのですか?」と聞くと、「できませんね」と。
「体が痛くても薬を飲むしか方法はないんだなぁ」と思うしかありません。クールな主治医なので、淡々と言われると心が折れます。
確かにその通りなのだと頭では理解していますが、もう少し心に寄り添ってほしいと願うのは、無理なことなのでしょうか。

クールな医師の言葉に心が折れました。
悪気はないと思うのですが……。
私が過敏になっているだけなのかな?
退院222日目|乳房再建手術97日目|心療内科受診日

ノルバデックス服用193日目です。
自宅待機も無事に終わり、心療内科の受診日のため、久しぶりに外に出ました。心療内科では、体の痛みのことや乳腺外科の主治医のことを愚痴ってしまいました。
心療内科の医師は「そういう気持ちを吐き出すことも必要ですよ」と支えてくれます。その点は、本当にありがたいと感じています。
ところで息子は再度PCR検査を受け、その結果が出ました。結果は陽性。
数値は低く感染力はないものの、陽性ということでバイトに行くことはまだできません。息子もかなりへこんでいました。
体の中にまだウィルスが残っているため、検査をすると陽性反応が出てしまうとのこと。どのくらいで体内のウィルスがなくなるのかはわからないそうです。

心療内科の医師はいろいろ話を聞いてくれるので助かります。
つい愚痴ってしまいました。
退院223日目|乳房再建手術98日目|夫の理解が得られない

ノルバデックス服用194日目です。
今日も体中が痛くて、睡眠不足です。痛みがつらいため、つい愚痴っぽくなってしまう私に、夫が「いつも痛いって言うけれど、言われる方もどうしていいかわからないんだけど」と言われてしまいました。
「そうだよね。言われてもどうしていいかわからないよね」と答えましたが、理解してもらえないという事実に心が傷つきました。
あまり言わないようにしているつもりでしたが、夫から見るとしょっちゅう痛いと言っているように映っていたようです。
もう痛いって言わないようにしよう。そう心の中で決めました。
痛くても誰にも言えない。本当に悲しくて、お風呂の中で涙が出てしまいました。

家族だからわかってくれるだろうという考えは甘かったのかも。
夫にも理解してもらえず、悲しくなりました。
退院224日目|乳房再建手術99日目|痛いけど言わない

ノルバデックス服用195日目です。
痛みのため、この日も早朝に目覚めてしまいました。でも、昨日のことがあったので、夫には「痛い」と言わないことに決めました。体中の関節が痛みますが、できるだけ普通に動くように努力しました。
心の中では、「何でこんなに我慢しなくちゃいけないのかなぁ」という思いもありますが、夫から言葉に私も意地を張ってしまいました。
痛みは温めると少し和らぐときがあるので、シャワーで温めてみましたが、それほど緩和されません。特に手首と指の関節が痛かったので、食器を洗うのがつらかったです。
夫も在宅ワークのため、夫婦でいる時間が長いこともお互いのイライラの原因になっているのかもと思いました。
でも、夫は私がもう普通に動けると思っているので、手伝う気配もありません。お願いするのも癪に障るので、無理をしてしまいました。

ちょっと意地を張ってしまいました。
よくないなぁとは思うのですが……。
退院225日|乳房再建手術100日目|我慢するのもなかなかしんどい

ノルバデックス服用196日目です。
夫との間は、今日も少しぎくしゃくしています。バイトに行かれない息子も何だか気が晴れない様子です。
家の中がいやな空気にならないようにふるまっていますが、私も精神的に疲れてしまいました。
がんは治療が長期にわたります。その間いろいろな思いを感じますし、家族にも迷惑をかけてしまうことは重々承知しています。
でもね。がんで痛かったり、しんどかったりするときは、家族に察してほしいと思うのは贅沢なことなのでしょうか。
我慢していることに本当に疲れてしまいました。

精神的に限界。
疲れたという言葉しか出てきません。
家族みんなが疲れている

この時期を振り返ると、家族みんなが疲れていました。息子のコロナ感染から宿泊療養や自宅待機など、神経をすり減らすことがたくさんありました。
その中で、夫もイライラが募ってしまったのでしょう。私も頑固なので意地を張ってしまいましたが、もっと良い解決方法があったのかもしれないと今は思います。
疲れているときは、誰かがしんどい顔をしているのを見るのもいやですものね。私は夫に期待しないことに決めました。
今までもそうやって20年以上過ごしてきたのですから、今さら期待してもだめだな……とどこかで感じてしまいました。夫婦仲が悪いとかではないのですが、夫には家事は私がやって当たり前みたいな感覚があります。
がんと分かったときや退院直後はいろいろと助けてくれましたが、「もう退院してだいぶ経つし、普通に生活できるでしょ」。そういう感覚なのだと思いました。
でも、何だか悲しいなぁと思います。死ぬかもしれないのにな……。
でも、現実味がないのだろうな。そんな風に思いました。
退院後226日目|乳房再建手術101日目以降については、また今度お話ししますね。最後までお読みいただき、ありがとうございます。

家族であっても所詮は他人なんだなぁと思いました。
お互いに思いやりにかけていたと後から感じました。

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